TZR250 89モデルのフルレストア
入庫した状態は程度も良く、特別問題ない車両ですが、
新車のような状態で乗りたいとの御希望です。
しかし、エンジンを全バラすると 片方が焼きつきしています、
残念ながらシリンダーは使用不可なぐらいの傷があり、ストックのシリンダーでOHします。
古いノックピンも錆でほとんど抜けないので、ボルトを溶接して取り外します。
クラッチプレートも錆があり、全て交換します。
ケースのブラスト作業が終わって、89モデルのウォーターラインの改修をします、
ラインが悪く、水の流れが悪いので、リューターで削り、流れを良くするように加工します。
スタッドボルトやケースのボルト類は全て、再メッキをし組み立てます。
クランクはコンロッドが廃番の為再利用できるか測定し、OHします。
もちろんベアリング類は新品に交換ご、芯出しをして組みつけます。
フレームに搭載するためのボルトなども全て再メッキし直します。
ホイルはオーナー様の希望で18インチのまま、赤色のパウダーコートでペイントします。
リンクなども全て、ブラスト処理しグリスUP
ステッププレートなどもブラスト処理します。
ステムやハンドルなどは、再アルマイトします、
さすがに新品のような状態までは綺麗にならず、多少腐食の跡なども残ります、
アルマイトは塗装と違い、傷などを隠すことができないので。
キャリパーはガンコートで塗装しOHします、
ピストンはラッピングし動きをスムーズにするようにします。
タンク内部には錆がないのですが、念のためフィルターを取り付けます。
キックやレバーなども全て再メッキして装着します。
当初付いていた、中華製のカウルから、全て純正部品に交換し、再ペイントしました。
89年に全日本参戦時の原田哲也車両が塗装ベースです。
忠男チャンバー装着で、キャブセッテイングし
ほぼ50馬力ぐらい、低速もあり乗りやすい仕様でオーナー様に引き渡しました。